▼担当学生記者
副島裕之(22歳:取材時)
▼取材日
2003/11/5(水)
▼取材時間
14:00潤オ15:30
▼取材地
大学の研究室
▼取材の雰囲気
本棚に囲まれた綿貫先生の大学の研究室にて取材は行なわれました。61歳とは思えないほど若々しく、長身で堂々とした立ち居振舞いには雰囲気を感じました。すごく話しをするのが好きな方で、ジョークも交えながら、とても楽しそうに話されていたのが印象的でした。
この取材をしている間、緊張からではなく、ワクワク感から少し震えていました。次はどんな答えが返ってくるのだろうと考え、その答えに共感し、感心しながらの取材で、あっという間の一時間半でした。
綿貫さんはとてもお話の上手な方で、笑いあり、真剣な話ありで、おっしゃっていたことがすーっと頭の中に入っていきました。
お話の中で一番すごいなと思ったところは、自分の人生が一番だと胸を張って言えるところでした。そして、「自分には自分の道がある。自分には見えない才能がある。自分が進む道はこの道だけではない。」という言葉からも、個としての強さ、自信、視野の広さなどが伝わってきました。
また、「個人の魅力は国をも越える」、「最後に残るのは会社でも学校でもない、個人だよ」という言葉の中に、自分の生き方を考えるたくさんのヒントがあったように思います。まずは、自分の信念を持って、人を惹きつけられる人間になることを頑張りたいと思います。そして、ふと後ろを振り返った時に、満足できる人生を歩んでいたいです。
最近、『オンリーワン』の本にあるように、人はもともと生まれながらにオンリーワンなのだなと思うことがよくあります。今回、この言葉を聞いてさらに強く実感できました。
綿貫さんは”貪欲を超えてエゴイストになれ”、”自分を一番大切にして魅力を高める”とおっしゃっていました。とても”個”の強さを信じ、知ってらっしゃる方だと思います。また、程度はあるかもしれないけれど、人と違う道を歩んでいいんだ。とも思える言葉です。これは日本にいると気づきにくいことかもしれませんが、けっこう日本だけの常識ってあると思います。海外に出ると視野が広がるといわれているのはこういうことがあるからかもしれないと思いました。
私はまわりとか一般的なものとかと自分を比べることがありますが、そういった要素からする決断はいつも後悔してきたと思います。 やはり自分の道は自分が決めたから自分の道になるのだと思いました。
このオンリーワンワードは綿貫さんの考える国際人について伺った時に出てきた言葉でした。私は今まで考える国際性と言うと、多くの言語を話せたり、さまざまな文化について知っていたり、個人と言うよりも知識の有無に捕われていたように思います。
綿貫さんは、国際性は国境をも越えて個人に立ち戻るという事をおっしゃっていました。人を惹きつける為には、もちろん知識の有無も問われるし、何よりも自分自身をしっかり持っている事が必要だともお話されています。自分をしっかり持つには、常に自分の思いがどこにあるのかを確認する必要があると思います。確認をする中で綿貫さんはやはり海外に自分を置くという事が外せなかったということに気付き、実行に移せたのだと思います。国と言っても元をたどると、個人の集合体なのだと強く感じました。
海外に思いを巡らす前に、まずは自分の思いがどこにあり、何を したいのか、何をするべきなのか、を問い続けていきたいと思います。
エゴイストになれということは取材中綿貫さんがしきりに言っていた言葉で、エゴイストというとマイナスのイメージがありそうですが、そういったものではなくしっかりと自分というものや自分の軸をもち、そのためなら中途半端に妥協してはいけない、自分の人生に自信をもてる人生を歩む、結局会社などではなく個人であるのだから個人の魅力を高めろというものでした。例えば綿貫さんは当時海外に出ることに対して、親や周りの反応はどのようなものだったのですかと質問したのですか?という質問に対して、当時盲目的にアメリカに行きたいと思いがあったから自分のことしか考えていなかったとおっしゃっていました。僕自身そのお言葉によって今までの自分を改めようと感じることができました。
そして、僕自身留学などをしたくて、ただ就職などに対する不安をもっていてそのことについて綿貫さんに尋ねたら、いつ何をやっても良い、個人としてやりたいことをすればいいエゴイストになれというようなことを言われ、不安が多少解消され、自信を持つことができました。 とても楽しい取材でした。
綿貫さんは「自分の体がプライオリティーがあると感じている方向に進めばいい」とおっしゃっていました。全てにおいて価値判断基準が、ご自身にあるということ、これは、自分の人生について自分で考えていくことを引き受けたからこそできることだと思います。これこそ、 人がその人らしく生きていくために大切なことだと思います。
「貪欲を超えて、エゴイストになれ」と綿貫さんはおっしゃって いましたが、その理由は、個人の魅力を貪欲に高めることで、友達がたくさんついてくるからだということです。組織の付き合いではなく、「最後は個人」とおっしゃっていました。物凄い共感を得て、1つの法則を発見しました。わたしは、「生きている喜びに満ち溢れている人」が好きですが、その人達の共通点は、自分を信じて、自分の興味が赴く方向へ進めるよう、チャンスを掴み取っていくということです。
人生をエンジョイしてるんだということを豪語する素敵な方でした。こんな方のお話を聞くことができてよかったです。
今回の取材で私が綿貫さんにどうしても伺ってみたい質問がありました。それは、「日本人としてのアイデンティティと自分自身のアイデンティティとどのように向き合ったらよいのか」ということでした。 みなさんも海外に行った経験がある方は思い当たるかもしれませんが、 日本にいる間は自分が日本人であることをあまり意識していなくても、 外国へ行くと日本のことをよく聞かれ、自分は日本について何も知らないと思い知らされたり、自分の発言がまるで日本の代表であるかのようにとられて緊張する思いをしたことがあります。そして、私は「日本人ってこうなんでしょ?」という向こうの先入観に対し、自分の英語力が弱いせいもありますが、自分自身を主張できずに悔しい経験をしたことがありました。
また、日本人についても、普段は日本の政治に微塵も関心を示さないのに、オリンピックやサッカーなどのW杯になると、スポーツに関心あるなしかかわらず狂ったように日本の「大和魂」を叫びはじめるのはなぜなのか、ずっと疑問に思っていました。そのような国民性をもつ日本で20数年暮らしてきて、どっぷりと染まりたくない気持ちはありつつも、自分を形成するものの中にはよくも悪くも日本の風潮や、精神性、文化(現在ほとんどのものはアメリカ産ですが・・・)があるのだなと意識せざるを得ません。では、そういった日本的なものを排除したら自分のアイデンティティはいったいどこにあるのか、それが見つからずに苦しい思いをすることもあり、質問をぶつけてみました。
それに対する綿貫さんの答えは、「まずは個人の魅力を貪欲に高め、アイデンティティの確立をしてから、その魅力で国を超える」というものでした。取材メンバーの皆さんがそれぞれに「エゴイストになっていい」という言葉が響いたと書いていらっしゃいましたが、私の感想もそれにつながっていると思います。私にはどうしても周りと協調したがる傾向があるけれど、もっと自分を認めて、深く掘り下げて、努力して自分自身のアイデンティティを見つける必要があるなと気づかされました。
恥ずかしいことは何もない、貪欲に自分の魅力を高め、リーダーシップを取り、決して妥協はしないこと。国を超えた個人の魅力を持つことで、自分を世界に認てもらうことができる。すごく励まされる言葉でした。