▼担当学生記者
小助川弥子(20歳:取材時)
▼取材日
2004/7/12(月)
▼取材時間
13:00~14:00
▼取材地
ナビゲータさんの事務所@神楽坂
▼取材の雰囲気
取材は東京神楽坂にある平松さんの仕事場で行われました。机や床は記事や書類が山のようになっていましたが、ふと壁に目を向けると、神楽坂の風景画や、まちの方々の笑顔の写真が飾ってありました。
自らが編集した雑誌を示しながら、時折のぞかせる平松さんの笑顔がとても素敵でした。
「神楽坂まちの手帖」編集のお仕事について話されたとき、 あと15年くらいはこの雑誌を発行し続けたいと言われていま した。ずっと走り続けている姿は魅力的でした。まだまだこの雑誌は子供だからね、と語る平松さん。ずっと子供を育てるように、そんなまなざしを雑誌に向けているんだろうなと想像しました。平松さんの仕事とまちへ対する思いを強く感じたひとこまです。
平松さんは、取材の中で「焦らずに」という言葉を何度も繰り返していました。編集の仕事もまち作りの仕事も、人の繋がりがあって成り立つもの。人と話すのは緊張した頃もあったけど、そこに定義はなく、年をとって分かってくるんだよと言われていました。生まれたまちの良さも。焦らず長い目で物事を見ることで、 不安が解消したり、良い方向に向かっていく気がしました。
昔は、神楽坂に坂が多いこと、道が狭いことをマイナスだと思っていたそうです。でも、今は坂や道が狭いからこそ神楽坂の魅力なんだと考え方が変ったそうです。
例えば名刺、裏から見れば真っ白、でも表を見れば字が書いてあるというお話をしてくださりました。すごくわかりやすい説明でした。悪いところがあっても、視点を変えるだけで良いところにかわる。ついつい悪いところばかりが、目についてしまうのですが、考え方を変えただけで違う見方が発見できる。簡単なようで難しいです。でも、いろいろな視点から物事をみる事ができるようになりたいです。今までにない新しい世界をみつけていきたいです。
坂をのぼる前と、のぼった後は風景が全然違うという言葉から、平松さんは本当に神楽坂が好きなんだなと思いました。本当に好きじゃないと、ちょっとした事に気付かないと思うんです。まちが好きだからこそ、いろいろな視点で見ることができる。そして、発見できるんだと思います。
私は、花が好きです。好きだからこそ、いろんな視点で見ることができます。最近、新しいバラの顔を発見しました。今、家で窓辺にバラをぶら下げてドライフラワーを作っています。ある日の夜、始めてバラを上からではなく下から見上げました。その瞬間、感動しました。夜空にまるでバラの天の川があるようでした。最近、七夕の日だったので(笑)。平松さんの目に写っている神楽坂が見てみたいですね!きっと、すごく素敵だと思います。
物事には大小の違いはあれどプラスの側面とマイナスの側面、両方あると思う。両方を天秤にかけたうえでの選択をしていきたいと思いました。
平松さんはもともと講談社で編集の仕事を30年間していたそうです。地域活動もするようになって、自分が仕事で得たスキルを地域活動ではどう活かせるか?と考えたときにまちの総合誌に結びついたとおっしゃっていました。
自分のやりたいことを仕事の中で探すのではなく、仕事で得たものをやりたいことの中で活かす。こういうつなげ方もあるのだと発見できました。
またショックだったのが、「神楽坂まちの手帖」は赤字であることです。私は平松さんの神楽坂に対する熱い想いが、多くの人に伝わるとても素敵な冊子なのにと残念な気持ちになりました。でも平松さんにとっては、これはあまり大きなことではないようでした。
「10年くらいはやりたい!」ととても意欲的でした。 時が経って、蓄積されたときにより大きな得るものがあるとお考えのようです。広い時間のものさしで色々なことを見ると、 より多くのことが受け入れられるような気がしました。