▼担当学生記者
吉田早有理(23歳:取材時)
▼取材日
2004/10/12(火)
▼取材時間
15:00~18:00
▼取材地
船の科学館@お台場
▼取材の雰囲気
産業考古学について知識がなかった私たちのために、取材場所は船の科学館内で行いました。実際に産業遺産と呼ばれている船の中は、様々な展示物、昔の船の模型などでいっぱいでした。箭内さんは終始穏やかな表情で一人一人の目を見ながら話されるのですが、取材場所となっている船が昔動いていた頃の話や、昔の産業について話されるときは大きな目をいっそう輝かせながらお話されていました。同行者の質問にも一人一人親身になって答えてくださっていたのが印象的です。
取材もほぼ終わり、個人的なやり取りの中で 箭内さんに「私は、お年よりが大好きで、人たちに恩返しをする意味をこめて、お年寄りが持っている技術や、歌や、 なんでもいいから、いつか引き継ぎたいんです・・・」というふうなことを言った時に返ってきた言葉です。 この言葉を聞いたとき、本当に嬉しかったです。「いいんだなー、これで」と思いました。
キャリナビのナビさんはすっごい人が多いし、これから進路を選択していく上で重要な言葉をたくさんいただきました。でも、箭内さんは、一般的にこうだよ、というのではなく、私や一緒に行ったメンバーの話を聞いて、それを受け止めてくれて、でも、選択するのは自分だよ、あせらなくていいから、 とやさしく、一人一人に話し掛けてくださいました。それが一番心に残っています。
私は、迷って迷って結局、感性で選んでしまうことが多いので、箭内さんの論理的な選択方法を取り入れてみようかと思ったからです。箭内さんは、ありのまま、自然体のあなたでいいんだよ、とおっしゃってくれました。だから、感性で選ぶことも私の性質として自然な流れなのだけれど、すてき!と思った箭内さんの考え方に影響されるのも自然な流れだと思うのです。何だか、一人一人違うって素晴らしいことなんだな~と、みんなの存在に感謝と言うか、温かい気持ちになりました。そして、そんな気持ちにさせてくれた箭内さんには、特別に感謝しています。
これから、必要な決断というのはたくさんあると思います。極端に言えば、朝眠いのに講義だ、さぼっちゃおうかな、いややっぱり行こうかなといったレベルから、日々決断だらけです。自分なりの決断をしていって、日々自分のいる環境や周りの人たちに感謝しながら、過ごしていきたいと思いました。
仕事をするのは結婚をするのと同じように、覚悟をするのが大事だと聞いたことがあります。でも、箭内さんは、「仕事をする思いっていうのは、何かの役に立とうとか国際関係の掛け橋になろうとか色々考えずに、これやると楽しい、これやると楽だなということが大事なんだよ」とおっしゃっていました。楽だと、たくさんできるそうです。この言葉を聞i て、仕事は自分がいいと思ったことをやってみればいいのかな、と気が 少し軽くなりました。
就職活動では、「なぜ当社なのか」と問われたとき、「いかに御社に入りたいか、役に立ちたいか」色々考えてプレゼンします。しかし、それを無理に出すようではその会社とは縁がないのかなと思いました。物事の結論を無理に出したら、それは自分の結論ではなく、結論をつけるというのは、それは思考停止ということになるのだそうです。例えば天動説を信じている人がいたとして、それを知識として違うと思ってるだけでは物事の本質はわからないそうです。星を見ていると、確かに世界が廻っているように思えるのです。そういう意味で、天動説は正しい。そこで、じゃぁ日食をみてごらん、と言えるかどうかが大事だと言うことです。何が違うのか、どうしたら納得できるのか、常にその本質を考え続け、自分を理解することが大事なのだな、と思いました。これから、間違ったりわからなくなったら、一つ一つ具体的に考え、納得して楽しくやっていきたいと思います。
私に対しておっしゃってくださった言葉です。がんばりましょう、という表現だったような気もしますが、「これからの社会を一緒につくっていきましょう」という意味でおっしゃってくださった言葉です。私が、「産業の発展に使われてきた資源が尽きたら、産業はどうなると思いますか」という質問をしたのに対し、箭内さんは「エネルギーを使わずに済むようなシステムを作っていけばいいんですよ」とおっしゃいました。それは、私の理想でもあったので、「私もそう考えています」、と言ったら、「じゃあ、いっしょにやりましょう!」とにこっと笑顔でおっしゃいました。その瞬間、何かいままでにない、嬉しいという一言で言い尽くせない、なんともいえない気持ちになりました。
今まで、自分の理想を自分で作っていく、実現していく力を、自分はもっているのだろうか、という不安と無力感がありました。それがなぜか箭内さんに言われたその一言で、何か余計なものが取り払われたかのように感じたのです。それからも、不安は多少あるものの、前のようにがくんと落ち込むことがなくなったように思います。とにかく、とても嬉しかったし、何かやれる、という確信のようなものが生まれました。箭内さんに会えて、本当によかったです。